よく「時間をかけて信頼を築く」などと言いますが、時間と信頼には直接的な関係はないと言われています。仮に時間が信頼を生むのであれば、世の中のご年配の周りには信頼できる人がたくさん集まっていることでしょう。でも、実際にそんなことはありません。
たとえば、いくら時間をかけて話をするといっても、あたりさわりのない話をしていては相手との距離は縮まりません。ここで大切になってくるのが相手との共通点を見つけることです。
実は、相手との共通点が多ければ多いほど、お互いの距離が縮まり、クレームが減りやるくなり、リピートも増えやすくなり、交渉ではYesを引き出しやすくなり、面接もとおりやすくなると言われています。
実際に、普通に雑談をしたグループと共通点さがしをしたグループとで好感度を調べたところ、共通点を探しあった方が大幅に高くなったという実験結果も出ています。同様に、採用面接の実験においても、面接官との共通点が多い人や、それで盛り上がった人ほど採用されていることがデータに表れているそうです。
なお、このときの共通点は「出身地が同じ」などのようにピンポイントのものである必要はありません。メンタリストとして有名なDaiGoによると、若干こじつけでも構わないそうです。たとえば、相手が「ドラムをやっている」といった場合に、「偶然ですね。私の弟もドラムをやっているんです。」という程度で構わないそうです。
これを知ると、コミュニケーションにおいて、相手の情報を引き出したときに「ふーん」で終わらせてしまうのが、いかにもったいないかが分かりますね。
コミュニケーションは共通点探しゲームのようなものです。もし、コミュニケーションが苦手という人は、日ごろの会話から共通点探しゲームを行ってみてください。そして、もし共通点を見つけたら、それを相手に伝えてみてくださいね。