さて、突然ですが質問です。みなさんは、3日前の夕飯に何を食べたか覚えていらっしゃいますか? 少し考えれば思い出せると思いますが、なかなかパッと答えが出てこない人が多いと思います。でも、中にはすぐに答えを思い出せる人もいらっしゃいます。
それは、特別な思い出がある方です。たとえば、「3日前、偶然に昔の友達と出会って飲みに行った」とか「何となくカレーを食べたいと思っていたら、家に帰って本当にカレーが出てきて嬉しかったからよく覚えている」といった具合です。実はこれ、私たちの感情がどれだけ動いたかによって記憶への定着度が大きく変化してくるのです。
たとえば、毎日のようにまったく同じ作業をしていたり、情報を受け取ったりしても感情は動きません。ですからあまり細かいことは覚えていないのです。でも、そこに感情を揺さぶる出来事があると、その出来事と関連付けてしっかりと記憶されるようになります。
ですので、もし私たちが相手の記憶に訴えかけたいのであれば、驚かせる、笑わせる、楽しかせる、泣かせる、共感させるなど、感情に訴えることが重要になります。ぜひ、日ごろからそのためのテクニックや鉄板となる話術を磨いておきましょう。