言葉には、人を動かす力があります。ただ、何でもかんでも話したり、書いたりすれば良いというものではありません。当然ながら、言葉によって影響の仕方が大きく変わってきます。
たとえば、分かりやすい事例としては商品名があります。みなさんは「鼻セレブ」というティッシュをご存知でしょうか。これは、改名をきっかけに大ブレイクを果たした商品です。
発売当初は「モイスチャーティッシュ」という名前だったのですが、8年後に「鼻セレブ」へと改名することとなりました。この「鼻セレブ」へと改名をした年は、なんと売上が前年比の3割もアップしています。その後、最終的には4倍もの売上を叩き出すまでに至りました。
ほかにも、「缶入り煎茶」が「お~いお茶」になったり、「豆ダッシュ」が「チョロQ」になったり、「恋するソクラテス」が「世界の中心で、愛を叫ぶ」になったりして、それぞれが大ブレイクを果たしています。
いずれのケースも改名後の方が、その商品に対するイメージを膨らませるような言葉になっているような気がします。シンプルな言葉、シンプルな商品名も良いのですが、人の心理を考えると、ある程度の想像の余地を残すことが大切なのかもしれませんね。