朝礼ネタ 交渉術「ドア・イン・ザ・フェイス」

コミュニケーションの目的の1つに「相手に要求を伝える」というものがあります。当然、ときには交渉をして、こちらの思惑通りに動いてもらうことも必要です。そんな交渉術の1つにドア・イン・ザ・フェイスというテクニックがあります。

ドア・イン・ザ・フェイスというのは、訪問営業をした際に、扉を締められないように頭から突っ込む…というところから来ています。これは、頭は身体の一番上にありますよね。これは高い金額をふっかけるなど、相手が絶対に承諾しないほど悪い条件を出し、一度、断らせておいてから説得に入るというテクニックです。なぜこんなことをするのかというと、それは人は物事を断り、相手が譲歩してくれたときにこそ説得に応じてくれやすくなるからです。

実際に海外でこんな実験が行われました。まず、大学生に対して、ボランティアで不良少年を2時間ほど美術館に引率してほしいとお願いをしました。この結果17%の大学生が承諾してくれました。

次に、ドア・イン・ザ・フェイスのテクニックを使用します。最初に、これから2年間、週に2時間ほど不良少年のカウンセリングをし続けてほしいとお願いします。その結果、引き受けてくれたのはなんと0%。このあとに、さきほどと同じ美術館に2時間だけ引率してくれ…とお願いすると50%の人が承諾してくれたそうです。

なぜ、このようなことが起きるのかと言うと、相手の要求を断り、譲歩させたことで、より良い条件を引き出せた…と満足したことにあります。そのため、この交渉術を行った結果、普通に影響をするよりも顧客満足度が高く、クレームも少なく、リピート率も高くなった…という実験結果もあるくらいです。

あまり営業が得意でない人は、断られたらすぐにへこんでしまうのですが、これは大変もったいないことと言えるでしょう。むしろ断られてからが本番とも言えるかもしれません。そのためには、わざと断られそうな条件を用意しておくのも良いかもしれませんね。こうした交渉術は、さまざまな書籍にまとめられていますので、ぜひ普段からチェックするようにしてください。